もう直のいる教室ホームルームをすることもない。 もう直にハードルや水泳を教えることもない。 「矢沢!」って出席を取って、声の小さい直に注意することもない。 廊下で俺を呼び止める直にはもう出逢えない。 でも、今はこんなに近くにいる。 俺の一番近くにいる。 許されない恋で、辛かったけど あの期間の気持ちは俺の宝物。 もう二度と戻れないあの頃を 常に心の中に置きながら、生きていた。 俺も直も…