顔が熱い。
先生と2人で大勢の人の前で注目されている現実にドキドキした。
初めてだった。
隠れてばかりの恋だった。
なんだか、まだ慣れなくて先生と私は顔を見合わせて、照れた。
おじいさんが教えてくれたのは、島に伝わる恋の歌。
新婚の夫婦を歌った歌だった。
歌詞の意味を教えてくれながら、おじいさんは踊り出す。
その踊りを覚えるように言われた私と先生は、照れながらも必死で覚えた。
間近で見る先生の照れた表情がかわいくて、抱きしめたくなった。
こんな表情を見るのは初めてだった。
目は、フニャ~って感じで、口元は笑いを堪えるのに一生懸命。
握り合う手がお互い緊張で濡れていて、それも幸せだった。
先生が愛しくてたまらない。

