ガタン!! 大きな音に私は顔を上げた。 「直、どした? みんなもごめん。心配かけて…」 頭に巻いていたタオルを手に持った先生が、立っていた。 「いいよ… 先生、戻っていいから。」 私は、無理して笑顔を作り先生を見た。 「私達、シャワー浴びてくるね。またさっきのベンチで待っててね。」 ともちゃんが気を利かせてその場を離れた。 キッキッキーーーー キキキキーーーー 激しく鳴くヤモリ。 遠くから聞こえる三線の懐かしい音色。 「直…!!!」 少しお酒の匂いのする大きな胸に抱きしめられた。