「俺は、新垣和人って言います。こっちが、彼女の直です。」 先生が、私の頭に手を乗せて、ポンポンってしてくれた。 それだけで涙が出そうになるくらい、すごく不安で怖かった。 「若い彼女だね~!大事にしなよ!」 雅子さんは、友達のように先生に話しかけた。 それも珍しいことだった。 先生にこんな風に話す女性はあまりいないから。 きっと雅子さんは良い人なんだと思う。 私が勝手にやきもち焼いて、苦手だって思ってるだけ。