毎日、部活が終わると 矢田くんは部室の中にある個室に居た そこで先輩や同級生と雑談をしてた 私はいつも その扉の中に入ることが出来なかった 「帰ろ」 その一言が言えない 矢田くんと二人で過ごせる時間は いつも電車の時間まで 限られてる時間を少しでも長くしたかった だけど どうしても踏み込めない とてもとても 踏み込む勇気がなかった