love letter





「マーちゃん、どんな恋してきた?」



矢田くんの言葉の後

私は初めて荒井先輩のことを話した



誰かにちゃんと話すのは

これが初めてだった




中学時代、ずっと先輩が好きだったこと


友達から嫌がらせを受けたこと


先輩と付き合ったけど、どうすればいいのかわからなくなったこと


先輩が誰かを妊娠させたこと


男の人が嫌になったこと




矢田くんは

時々、確かめるように口を挟み

頷きながら最後まで聞いてくれた



そして最後に

自分の友達にも先輩のような人がいたって話してくれた