「待て!」

「やっだよ~」



どれだけ追いかけてたんだろう。


知らないうちに、私はみんなの姿が見えなくなるところまで荒井大輔を追いかけてた。




初めは敬語で話してた私も、ついムキになってタメ口きいてる。



本当は絶対にいけないことだった。

後輩が先輩にタメで話すなんて、あってはいけないことだった。





なのに、荒井大輔は面白がるように


「あっ!!」って私の後ろを指さして、私が振り返ってる隙に逃げたり、


「捕まんね~よ」って舌をペロっと出して挑発したり。





口の利き方なんて全く気にしてなかった。