居た…… 閉館した図書館の入口の階段に、先輩は座ってた 「遅い」 恥ずかしげのない笑顔の先輩の一言 「だって……これでも走ってきたんだよ……」 息があがってることを隠すとか 『何の用?』とか そんな余計な言葉や態度はいらなかった 〝会いたい″ 強く願うその想いが 二人の中にあったから