復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

理奈は、ばっと男の子から手を離し、「邪魔するな!」と叫んで二人をつきとばした。

「ぎゃっ」とさえが悲鳴をあげて尻もちをつき、千尋はいも虫のように道路に丸まっている。

「わーっ」と男の子たちは、そのすきに逃げ出した。

それを見た理奈が空を仰ぐ。

「うおあああぁぁああっ」

獣のような叫び声をあげると、突然そばにあった電信柱に頭突きをした。
鈍い音が鼓膜に響き、奈々子はひっ、と目を閉じる。

「……ロス……コロス」

理奈が電信柱から頭を離し、つぶやく。
奈々子はぎょっとした。

――理奈の両目が血に染まったように真っ赤になっているのだ。

ぶつけた額からはうっすらと血が滲んでいる。

「コロシテヤル!」

そう叫ぶと、理奈は男の子たちを走って追いかけた。

男の子たちは青信号になった横断歩道を渡り、遠くまで逃げている。それでも理奈は足を止めなかった。