音もなく足元が崩れ落ちていくのが、はっきりわかった。
――じゃあ、わたしはなんのために、マリちゃんから離れて嫌がらせをしていたの?
マリちゃんはわたしをかばっていたのに……。
谷ちゃんってみんな呼んでいたけど、本当は心の中でバカにしていたんだ。
……わたし、なにやってたんだろう。
呆然とする奈々子に追い討ちをかけるように、亜美が続ける。
「しっかし、愛華が谷ちゃんに、あたしら友達でしょ、って言ってたのには笑いそうになったね。利用してただけのくせに」
――そういえば、あのとき亜美は、うつむいて肩を小さく震わせていた。あれは笑いをこらえていただけだったのだ。
心配して声をかけた自分を思い出す。
深く開いた傷口に、塩を塗りこまれたように、胸が痛くなり、涙がでてきた。
――じゃあ、わたしはなんのために、マリちゃんから離れて嫌がらせをしていたの?
マリちゃんはわたしをかばっていたのに……。
谷ちゃんってみんな呼んでいたけど、本当は心の中でバカにしていたんだ。
……わたし、なにやってたんだろう。
呆然とする奈々子に追い討ちをかけるように、亜美が続ける。
「しっかし、愛華が谷ちゃんに、あたしら友達でしょ、って言ってたのには笑いそうになったね。利用してただけのくせに」
――そういえば、あのとき亜美は、うつむいて肩を小さく震わせていた。あれは笑いをこらえていただけだったのだ。
心配して声をかけた自分を思い出す。
深く開いた傷口に、塩を塗りこまれたように、胸が痛くなり、涙がでてきた。

