復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

ま、まさか――。

奈々子は声をあげようとしたが、逃げ回っていたため息が切れて、声がでない。

千尋はふらふらとベランダに出ると、柵に手をかけた。

「簡単なことだった。死んじゃえばいいんだ。そしたらなにもかも終わるもんね――」

千尋は安堵したような顔で言うと、柵によじ登った。

――まばたきをすると、千尋の姿はベランダから消えていた。

「ひろ……ちひろ……」

千尋の母親が頭をおさえながら、ベランダへ出る。

奈々子はごくりと息をのみ、ベランダに出て、庭を見下ろした。

……千尋がいた。

首が折れて、おかしな方向に曲がっており、全身からどんどん血が流れ、地面を赤く染めている。