千尋は制服を着たまま、ベッドの上に横たわっていた。
「ち、千尋ちゃん?」
奈々子は散らかった床をつま先で歩き、近づく。
シーツはぐっしょりと濡れていた。汗や小便を吸っているのだろう。
すさまじい臭いがしたが、奈々子は鼻をおさえるのも忘れて、呆然とした。
千尋は骨と皮という表現がぴったりなほど、やせ細っていた。
肌には艶がなく、ぽかんと開いている口から気力というものが流れ出ていってしまったようだ。
両方の目は普通の色をしていたが、三日間食べなかっただけで、こんなに痩せるなんて異常だ。
――マリの呪いの力が作用しているに違いない。
両手で鼻をおさえ、部屋へ入ろうとしない愛華を残し、亜美がベッドへ歩いて来た。
「ち、千尋ちゃん?」
奈々子は散らかった床をつま先で歩き、近づく。
シーツはぐっしょりと濡れていた。汗や小便を吸っているのだろう。
すさまじい臭いがしたが、奈々子は鼻をおさえるのも忘れて、呆然とした。
千尋は骨と皮という表現がぴったりなほど、やせ細っていた。
肌には艶がなく、ぽかんと開いている口から気力というものが流れ出ていってしまったようだ。
両方の目は普通の色をしていたが、三日間食べなかっただけで、こんなに痩せるなんて異常だ。
――マリの呪いの力が作用しているに違いない。
両手で鼻をおさえ、部屋へ入ろうとしない愛華を残し、亜美がベッドへ歩いて来た。

