復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

「あの、千尋ちゃんと同じクラスの斉藤亜美っていいます。友達と千尋ちゃんのお見舞いに来たんですけど……」

『……少々お待ちください』

ガチャリとインターホンが切れる。

玄関のドアが開き、中年の女性が出てきた。
千尋とそっくりの目をしていたので、母親だとすぐにわかった。しかし、その目は涙で潤んでいる。

「お願いします。あの子を、千尋を説得してください……」

千尋の母親は唐突にそう言うと、うぅ、と嗚咽をもらし、その場に座りこんだ。

奈々子たちは、どうしていいかわからず玄関前に突っ立っていた。

「ご、ごめんなさい、急に。千尋がカギをかけて部屋から出てこないんです。なにを言っても開けてくれないの。あの子、三日もご飯も食べていなくて……。夫は出張中で、わ、わたしどうしていいかわからなくて」

不安でたまらなかったのだろう。千尋の母親は迷子になってしまった子供のように泣きじゃくった。