復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

放課後、千尋の家の住所を書いた紙を片手に、奈々子たちは歩いていた。
お見舞いに行きたい、と言うと春山は地図まで書いてくれた。

千尋の家は、電車で二駅先にあるところだった。

きょろきょろと家を探す奈々子と亜美の後ろを愛華がだらだら歩いていた。
不機嫌そうに横を向いたままで、千尋の家を探す気なんて、これっぽっちもなさそうだ。

昼休み、亜美に痛いところを突かれたのがよっぽど腹立たしかったのだろう。

「あっ、ここじゃない」と亜美が二階建ての一軒家の前で足を止める。

徳山、という表札が出ていたので間違いなかった。

ピンポーンと亜美が玄関のチャイムを押す。

やや間があって、『……はい、どちら様ですか?』というか細い声がインターホンからした。