えっ、と奈々子は戸惑う。
「ケータイで検索するってことは、電源入れるんだよね。それはちょっと……」
もしも、マリからメールが届いたら恐ろしいことになるので奈々子は遠まわしに拒んだ。
「だって、わたしと連絡取りたいんでしょ? 三分もかからないから大丈夫だって」
だったら自分の携帯電話を使えばいいのに……。
そう思ったが、口にする勇気がなかったので、おそるおそる自分の携帯電話の電源を入れ、千尋に渡した。
千尋は塩のついた指をふきもせずに、ボタンをカチカチと押す。
手を拭いてよ、という一言さえも言えなかった。
「これよ」と千尋が画面を見せてきた。
千尋と理奈、さえが楽しそうに写ったプリクラがトップ画で、誕生日やら好きな食べ物などの質問の下にゲストブックがあった。
【コメント強制♪】と書かれている。
「ケータイで検索するってことは、電源入れるんだよね。それはちょっと……」
もしも、マリからメールが届いたら恐ろしいことになるので奈々子は遠まわしに拒んだ。
「だって、わたしと連絡取りたいんでしょ? 三分もかからないから大丈夫だって」
だったら自分の携帯電話を使えばいいのに……。
そう思ったが、口にする勇気がなかったので、おそるおそる自分の携帯電話の電源を入れ、千尋に渡した。
千尋は塩のついた指をふきもせずに、ボタンをカチカチと押す。
手を拭いてよ、という一言さえも言えなかった。
「これよ」と千尋が画面を見せてきた。
千尋と理奈、さえが楽しそうに写ったプリクラがトップ画で、誕生日やら好きな食べ物などの質問の下にゲストブックがあった。
【コメント強制♪】と書かれている。

