『ほ…穂乃嘉ちゃん?』 目をこすりながら、桐也のお母さんがあたしに声かけた。 『あ…あの……』 あたしが言うと、 『あ…あ!ちょっと、ごめんなさい。電源切るの忘れてたわ。』 桐也のお母さんの携帯が鳴り、お母さんは電話をかけに去っていった。 桐也のお母さん……泣いてた…?やっぱ桐也が… 『んなわけない。桐也が…死ぬわけないよね……あんな元気だったんだし。うん、違うよ…ね…。』 あたしは、自分に言い聞かすように呟いていた。