こっちむいて伏見!


「ケチ女はすぐ怒るー」


なに、そのひとをおちょくったような言い方。

いくら弟ってもここまで言われたら我慢も限界だ。

はじめから我慢なんかしてないけど。


「アンタは姉ちゃんに向かっていっつも生意気やねん!もう!」


「女のくせして怖ー」


明らかにその言い方は怖がってなどいない。

バカにしている。


一発ゴチン、
とやってやろうかと立ち上がった時、
居間のほうからお母さんの声が聞こえた。


「…もう!
マリノはもうちょっと弟にやさしくできへんの?」



弟ににじり寄っていた足が止まる。


「う…、だって…」


「だってもあらへんでしょ。
女の子なんやからもうちょっと周りのひとに気遣ったりできへんの?
いっつも強引に自分の思い通りに物事運ぼうとするし…」



なんでアタシが説教うけないといけないの?

それに強引に、
とか。

痛い所ついてこないでよ。