こっちむいて伏見!


先輩は一瞬目が点になったようだった。


「え?…
伏見って…、
あの伏見ヒロシ?」


あぁ、もう、
言ってしまったんだから仕方ない。


頭を抱え込んだまま、
仕方なく、
正直にアタシは言った。


「…そうです。
だからこのクラブにも入ろうと思ったんです。
なんかもう、不純な動機ですいません」


せっかくここまでたどり着いたのに。


一応、部長であるこのひとにアタシの不純な入部動機がばれてしまっては
もう入部を却下されてしまうかもしれない。



「あ、そういうワケ…?
なんやー。
そっか、そっか」


アタシはそっと隠していた顔を出して藤森先輩の表情を確かめる。


どうやら、
怒ってはいないようだ。


「なんかおかしいなあ、
思ってん。
こんなクラブ、女の子ひとりだけで入部したいとか
普通、ありえへんやん?」



「悪かったですね…」


アタシはそのままの姿勢でボソッと答える。