「あ、これ…。 見つけたのか…? オマエが?」 さっきの声のトーンとは違って驚いた表情を見せながら彼は言った。 「そう、ホラ、これやろ?」 自慢気にアタシはさっきよりもチップを彼に見せる。 彼はそれを手に取りじっくりと見つめる。 「あーうん、そうそう、これこれ」 そう言いながら彼から笑顔がこぼれる。 あ、伏見が笑顔になってる。 初めて見たかも。 カッコイイ…。 やっぱり早起きして頑張ったかいがあったかも。