こっちむいて伏見!



「一応ね、
これでも受験生やから。
そこ、座って?」


やさしい笑顔で答える。

そんなに受験生になると大変なんだ。

っていうかたぶん、
先輩はアタシが考えているような大学じゃなくて
ものすごく優秀なところい行くんだろう。


そんなことを思いながら
アタシは先輩が促すまま席につく。


なんか、これって。

ずっと前に。

クラブに入りたいって生徒会室に行った時と同じみたい。



「…なんか…思い出した」


先輩がテーブルの上の勉強道具を片付けながら言う。


「え?」


「ほら、
前に深草が勢いよく入部届持ってきたとき」


あ、先輩も同じこと思ってたんだ。


「アタシも、
同じ事考えてました」


そしてふたり、
顔を合わせて笑う。