入ってすぐのテーブルの向こうに先輩が勉強をしながら待っていた。
そうだった。
先輩、受験生だったんだ。
彼の勉強している姿を見て改めて理解する。
なのに、
こんなことしてしまって…。
先輩に無駄な時間を過ごさせてしまったんだ。
悪いことしちゃったな。
「あの…
遅れて、ごめんなさい…」
そのアタシの声にやっと先輩は顔をあげる。
それだけ勉強に集中してたってことだ。
藤森先輩は本当にすごいひとなんだ。
「ああ、深草…」
「先輩ってすごいひとだったんですね…」
「は?」
「優秀なのにまだ勉強に集中して…」
そんなアタシの言葉に先輩はくすくすと笑う。

