「アタシは、 何にも、 話すことは、 ないから」 「え?」 彼のその反応にカチンときてしまう。 思わずアタシは机の上にあった消しゴムを掴んで彼に投げつける。 「アタシは何にもあらへんって言うてるやろっ!」 さっきよりも大きな声で彼に怒鳴った。 投げつけた消しゴムは彼に命中し、 伏見は両手で顔を庇う。 「何、すんねんっ!」 「何すんねんって消しゴムなげつけただけやんか!」