こっちむいて伏見!



それよりアタシはもう伏見とはあんまり話したくない。


「魔がさした」


って言葉に相当やられてしまってるから。



今もまたどうせアタシを傷つけることを平然と言うんだろう。


そんなの聞きたくない。



彼は何も言わない。

アタシも別に話すことはない。


続く沈黙。


だけど彼はそこから動こうとはしなかった。



「…話…」

伏見がアタシに言う。


どうせまた先輩とアタシのこと?
そんなの聞きたくもない。



「…アタシは…」


アタシは顔を上げないまま、
両手を机の上で組んで言った。