こっちむいて伏見!




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あー…、
やっと終わったー、
ホント数学ってわけがわからない。


アタシは思いっきり席に座ったまま背伸びして思った。



伸びをしながら窓の外を見る。


もうすっかり秋も深まって紅葉も終わりに近づいてきているようだった。


でも窓から入る日差しは暖かい。



眠たくなってくる。



アタシは大きなアクビをひとつして机の中に教科書とノートを片付ける。




そして
ふとひとの気配がして視線を上げる。



「…?」


あれ、伏見。

なんなの?