こっちむいて伏見!


もしかしたら、
なんてどれだけ思っただろう。


でも、
思ったって結局なにも起こらなかった。


そう、だから
あのときも彼は何も言わずに部屋を出て行った。



なのになあ、
今でも、

それでも
わずかな期待をもってる自分って、
なんかやだなあ。



すっきりさせるためにも聞いてみようか。


こういう奴ははっきり聞かないときっと答えられないだろうから、
遠回りに言わずストレートに…。


「…伏見、
アタシの思い過ごしかもしれへんけど…。
もしかしたら、
少しでもアタシのこと…」



アタシがそう言いかけたとき
彼はうつむいてアタシの言葉を遮って言った。



「…オマエ、
先輩と付き合うんやろ?」


「え?」