こっちむいて伏見!



それから、
アタシたちは無言で買い物を続けた。


品物を伏見が確認しながら選び、
財布を持っていたアタシが支払いをすませる。


なんだかこんなの一緒にいてもつまんない。



なにか話しかけようと思って、
何度か声をかけてみたけれど。

相変わらず彼は曖昧な返事ばかり。


話のネタも底をつきてしまった。




とりあえず、
買うものもすべて終わり、
彼も早く帰りたいからさっさと地下鉄の駅へと向かうものだろうと
思っていたら伏見は駅とは違う方向へ歩いてゆく。


「ちょ…どこ行くんよ…」


「ちょっと…、
帰るんやったら先、帰ったらええし」


は?
なによ、それ。

っていうかこんなわかんないところでひとり、
帰れるわけないでしょ。



帰り方がわからないアタシは彼のあとを追いかける。