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「えっと、あとはこの型番のマザーボードとかいうやつを買えばええんやね?」
アタシは意味がわからないまま、
メモに書かれていたパソコンの部品の名前を読み上げた。
「…そう…」
彼はそう答え、
アタシの前を早足で歩く。
ちょっと、待ってよ。
アタシが必死でついていってるってわかってんの?
突然、
彼が止まる。
「わっ」
伏見の背中が数センチのところまで近づいたところで
アタシは立ち止まる。
もう、びっくりするじゃないの。
「突然、止ま…」
そこまで言いかけたところで伏見が振り返る。
「!!」
「……」
「…えっと、なんなの…」
振り向いたまま何も答えない彼にしどろもどろになる。
でも彼は何も言わないで再びアタシに背中を見せて
歩き始める。
は?
なによ?
なにもないなら突然、
立ち止まらないでよ。
しばし呆然としたあと、
アタシは慌ててまた彼の後を追いかける。
それからもアタシが必死になりながら彼の背中を追いかけては
突然、
彼は立ち止まり、
振り返る。
しかし、
やっぱりアタシを見て何も言わず、
そのまま、
また歩き始める。
なんなのよ、
この意味不明な行動は…。
ホントさっきから何もしゃべらないし。
まぁ、
無口の彼もカッコいいけどさ。
でも意味不明な行動は理解に苦しむ。

