こっちむいて伏見!


「あ、そうそう。
そういえばこないだオマエが言ってた英単語の冊子、
去年使ってたのがあったから持ってきてん…」


藤森先輩は話題を変えて席を立ち、
自分のカバンを取りに行く。


え?

今それどころじゃないと思うんですけど?

アタシは先輩のそんなことよりも伏見が気になって仕方がない。


横目でちらっと見てみるも、
ずっとうつぶしたまま動かない…。


まさかこのまま目覚めないとか…。

いや、さすがにそんなことにはないだろう。

大丈夫と思うけど。




「深草?」


「あ、はい。すいません」


先輩の呼び声にハッとして視線を彼に向ける。