こっちむいて伏見!


おかしいっていうのは
変っていうんじゃなくて楽しいっていう意味で。


伏見とアタシにそれなりに気遣ってくれてるんだろうか。


うーん、それでも…。


伏見のほうを見ると彼は先輩とアタシの会話に気付いてはいないようで、
教科書とノートを見比べて難しい顔。


「なあ?伏見?」


そんな彼に向かって先輩が声をかける。


「……」

何も言わず、伏見は顔をあげる。


「どう?催眠術」


伏見は広げていたノートをパタンと閉じる。


「やりません」


「面白いと思うけど?」


「そんなもん、
俺が簡単にかかるわけないじゃないですか」


その伏見の答えに先輩がニヤッと笑う。


「そう?
でもやってみんとわからんでしょうが?」


え。
先輩、マジでやるつもり?