「名前は?」
「……」
あ、そう。
答えないつもり?
アタシは黒板に書かれた座席表を確かめる。
そこには各自の席がフルネームで名前が書かれてあった。
「…へー、伏見ヒロシって言うんやね?
で、彼女いる?」
「は?」
「そやから、彼女。
付き合ってるコ、いてんのかなって!」
「な…何言うてんねんっ!!」
彼は顔を赤くしながらアタシに怒鳴る。
そんな、彼女がいるとかいないとかでそんな焦って赤くなるとか。
「あ、マズイこと聞いてしもた?
まあいてへんのやったら今日からアタシが彼女になったげる」
アタシもさっきよりも彼に近づけて言う。
「…女なんか…興味ないっ!」
あら、ま。
なんか拍子抜け。
「あ、そうなん?
そしたらホモなわけ?」
「ちっ…違う!」
「じゃ、よかった」

