「じゃあな。美樹…」

「ん。バイバイ。」



光汰の言葉に、かぶせるように言った。




―――バタン





ドアが閉まった瞬間、膝の力が抜けた。


別に、別れたわけじゃない。

ただ、光汰の“じゃあな”は、あたし達の関係を終わらせる言葉に聞こえた。










がんばるって決めたのに。

ただ、あの子が光汰に告白するだけなのに。





たったそれだけで崩れるあたしの気持ちは、弱いのかな。







今日2度目の涙には、嫌でも気づかされた。