「おはよーうっ」


「あ、いおりおはよ」


「何々ー?その様子じゃまたなんかあったのね?」



ギクっっ!


なんでそんなに分かるのかな。

いつもはふわふわした天然なのに。



「あ、もしかして、昨日のブリっ子女のせい?だったらあたしがちょっとシメに…」


「やめて!大丈夫だから…」




威勢よくブリっ子集団に向かおうとするいおりをとめた。




「じゃあ…なんか他の理由?」




心配そうな顔で聞いてきた。

あたし、いおりに心配かけちゃってんだ。


じゃあ、素直に言うべきだよね。




「うん。あのね…」




話しだそうとしたとき、教室のドアが開いた。

なんとなく、振り返ってみた。



―――光汰…

一瞬の間で、頭を過ぎる考えは1つ。



……別れ。




「美樹、ちょっと来て」


イライラしてるのか、大きい声で言った。