須堂彩希。 この学園に保険医として赴任してきて半年。 可もなく不可もなく、与えられた仕事をこなして、保健室を居場所とする生徒達と他愛もない話をする。 それは変わらない日々で、何の疑問も抱かない。 それよりも、 今はとにかく、 白いベッドが私を呼んでいる。 まだ、生徒達は授業中だし、少しだけ、少しだけ… あたしの意識はそこで途切れて、 重い瞼の重力には逆らえない。