俺とティアとオマケは基地内へと戻った。

例えチェリーに何と思われようとも、親と心中させるわけにはいかない。

部屋の中には親父と女の姿はない。

血痕の後もない事から、親父達は無事と見てもいいのか。

「くそ、無事でいてくれよ」

「丞さん、丞さん」

ティアが俺の服を引っ張る。

「何だ?」

ティアの持っている物は、赤い女物のパンチーである。

「女装癖がありげな丞さんが似合いそうな下着ですよう」

「根も葉もない噂を流すな!」

回転ドロップキックをしながらも、ティアを粉砕する。

「はあ、はあ、時間がねえ時に、女物の下着に構ってる場合じゃねえだろ」

寿命が縮まっているせいか、息が切れるのも早くなっているようだ。

「でもでもー、丞さんなら、やりかねないですよう」

しかし、タフなティアは相変わらずである。

この馬鹿は、どうすればいいのか。

「某、お二人の仲睦まじい姿を見ると、胸がぽかぽかするである」

「お前は脳天がぽかぽかしてるだけだろうが」

遊んでる場合ではない。

部屋の外に出ると、数多の兵士達が倒れていた。

「こりゃ、すげえな」

親父達がやったというのか。

それとも、チェリーの親父達がやったというのか。

触ってみると、すでに息絶えている。

どちらにしても、容赦はない。

兵士達が所持している突撃銃を奪い取り、先を進む事にした。