妖魔03(R)〜星霜〜

ビルの外は、戦争が終わっていた。

持国の部下は、地に突っ伏していた。

「死んでいる?」

誰が殺したのか。

可能性としては、あの二人。

下に落ちた増長。

ならば、何故殺したのか。

増長ならば持国の部下であるからまだしも、あの二人が殺す理由は?

地上には持国と増長の姿がなかった。

死んでいないにしろ、居なくなるというのはどういう事か。

男のほうが剣を闇に飲み込ませていた事から、何かしらの関係性があると踏んでもいいだろう。

そうなると、仲間になった、仲間だった、という考えに行き当たる。

仲間だから殺しておくという理由もあるし、邪魔だったからという理由もある。

しかし、今の私にとってはどうでもよかった。

これで全てが終わったわけではない。

私の能力によって、マヤと私はこの世界から出なければならない。

この腐敗した世界から抜け出して欲しい。

だから、私達は家に帰るのも忘れ、廃墟の出口へと向った。

争いがあったからなのか、派閥の部下達が動いている気配はない。

歩き続ける事、二十分程度。

早く出たいという気持ちしかなく、二人分の金を袋に用意して歩き続けた。

その内、街の端に辿り着く。

街は巨大な塀で囲まれており、そこを登る事は不可能であった。

塀の根元には、あまり大きくはない店のような建物が存在していた。

そこに向おうとした時、目の前には男が現れる。

男、それは死んだと思われていた持国であった。