妖魔03(R)〜星霜〜

「君は、面白い身体の構造をしている」

私が、能力を使う事を知っている?

「『妖魔』という獣に人間の血を含ませているか」

多聞は歩いてくると私の前に立つ。

妖魔?

何を言っているのか、解らない。

「君は、妖魔の存在を知らないのかね」

「知らない」

「妖魔とは、元は人間ではない者の姿をしており、体内に『魔力』を宿している」

「魔力?」

「君も存在は知っているだろう?君の中に流れを感じたのではないか?」

もしかすると、あの『何か』の感覚は魔力というのか。

化け物というのは『妖魔』という名称があるのだろう。

「それは、半妖にも通ずるところはあるようだ。そして、獣の姿で生まれる事はない、か」

広目から伝えられていたが、多聞はどこまで知っているのか。

「君は、私の実験に付き合うつもりはないかね?」

「実験?」

何をするつもりなんだ。

「君にとっても私にとっても、新たなる世界を作り出すための実験。無理強いはしないがね」

「そのような怪しげな物に手を出す暇はない」

「残念だ。悪い話ではないと思うのだがね」

付き合っている時間はない。

「他の奴にでも、話かければいい」

「興味深いサンプルはいくつか街にいるのだがね、彼らも今のままでは私のいう事を聞いてくれるとは思えないのだよ」

興味深いサンプル?

四派閥の長達の事を言っているのか。