妖魔03(R)〜星霜〜

「何を、するつもり、だ?」

この男は、死ぬつもりか?

「お前、ロシアンルーレットのルールを知らねえのか?」

「弾は三発残っている。もう、次が弾だ」

「ギャハハハハハハ!当たるまでが勝負だろうがよ!」

誰に気兼ねする事もなく、引き金を引いた。

誰しもが解っていた結果。

火花が散り、部屋の中に耳を劈く大音が鳴り響く。

増長の頭には穴が開き、辺りに脳漿をぶちまけた。

そして、前のめりに倒れ、辺りに血を広げていく。

「何故だ?」

解らない。

何故、死ぬと解っていて打った?

これでは、依頼を受ける事など不可能ではないか。

間違え、だったのか?

「いってえなあ」

私以外の声が、部屋の中に聞こえてくる。

それが、誰の者か解ってしまった。

「死体が、口を聞いた?」

「ギャハハハハ!生きてる人間と死んでる人間の区別もつけられねえのか?」

横たわっていた死体は、立ち上がる。

コメカミの傷は、塞がっていた。

「死んだはずだ」

「ギャハハハ!ああ、死んだな!お前が間抜け面を見せるくらい盛大に死んでやった!」

生きていられる事に思い当たるとすれば、増長は。

「化け物、か」

「ギャハハハハ!説明する手間が省けて助からあ!」