妖魔03(R)〜星霜〜

「目には目を、リスクにはリスクを」

リボルバー式の拳銃から、六発装填していた弾を三発抜いた。

そして、弾倉を回転させる。

「お前には俺様と賭けをしてもらう」

拳銃を手渡されると、ずっしりとした重みを感じた。

「何?」

「ギャハハ!簡単だよ、簡単!定番のロシアンルーレットって奴だ!」

「あなたは二回も命をかけるのか?」

戦争でも命を賭け、ロシアンルーレットでも命をかける。

「ギャハハハハハ!俺様の心配なんざしてる暇なんかねえんだぜ?お前はここで紛争分のリスクを負うんだからよ!」

すでにやる事が決まっているというのか。

「覚悟はしてんだろ?お前は俺様に命を張れといったんだからよ!」

増長という男は、自分の命すら惜しくないというのか。

今もまた、自分の命に危機が迫っている。

だが、ここで退く事は出来ない。

マヤに会うため、どうしても必要な事だ。

震える腕をコメカミにまで持ってくる。

「ギャハハハハ!何なら俺様が先にやってやろうかあ?オチビちゃんよお!」

「いや」

心音がやけに高まっている。

頬には緊張を表す、汗が伝わっている。

確率は二分の一。

私は、死なない。

死んではならない。

死ねば、地獄を抜け出した意味がなくなる。

だから、打つのだ。

打て。

打てばいい。

打てば、何もかもが進む。

私は、引き金を引いた。