妖魔03(R)〜星霜〜

「誰です?」

一人は、ベージュのセーターに白衣、タイトスカートを穿いてメガネをかけた長髪の二十代の女です。

もう一人は、ウェーブのかかった髪に黒いスーツを纏った十代の男です。

「あなたが仲間になるのなら、素性を教えてあげてもいいわ」

どこの誰かもわからない人です。

そして、この方達から血生臭さを感じてしまいます。

持国からも、広目からも、臭わなかった程の嫌な臭いです。

特に、男性のほうからは、異様な殺気も感じてなりません。

「今は、誰かの下につくつもりはないんですよ」

助かりたいですが、二人に付いて行けばいい事はないでしょう。

それに、私にはやらなければならない事があります。

「その状態で?面白い子」

女は男に視線をやると、男が動き出します。

男はナイフを片手にご本ずつ手品のように出します。

それを構えると、私の方に投げつけます。

正確には私の後ろに来ていた、持国の部下に投げつけて絶命させたようです。

恐ろしい早業を持つほどの脅威のようです。

「あなたをここに放置するのはもったいないかな」

更に近づいてきたところをナイフつきで蹴り上げると、手に持っていたナイフによって防がれます。

「ふふ、可愛い」

そして、男が私の肩を掴むと、地面へと沈んでいきます。

「これは」

影の中へと引き込まれていくようです。

「あなたは私達と似た種族。それだけは間違いないわ」

「似た、種族」

「ええ、また会う機会があれば、その時は違う返事を待ってる」

投げキッスを見たところで、最後には地上から姿を消しました。