妖魔03(R)〜星霜〜

私は、誰を恨めばいい?

私を生んだ親か?

拷問を続ける目の前の男か?

娘を溺愛する持国か?

迷子になったマヤか?

マヤを傷つけた私か?

誰にも対抗する力を授けなかった神か?

「ぎゃあああああああ!」

二本目の指を捻られ、私の考えは打ち切られた。

痛さの余り、涙が零れ落ちる。

「もう、止めて、痛い」

解放されたい。

いっそ死ぬ事が出来れば、楽になるのではないか?

舌を噛みちぎれば、死ねる?

だが、死ぬのが怖くて、出来ない。

痛い事をされているのに、死ぬ事も怖い。

「いい声だ、身体に染み渡る」

「まだ、やるん、ですか?」

「まだ満足してないんだよねえ」

「ふふ、そうですか」

目の前の男の狂気に当てられたのか。

それとも、痛みが先に続くからなのか。

段々と気がおかしくなってくる。

こんな形になるなんて、誰が予想をした。

もし、助かるとするのならば、目の前の男が消える事が一番。

私に力があるのなら。

私が、人をどうにかする力を持っているのなら。

目の前の男を、今すぐにでも殺す。