妖魔03(R)〜星霜〜

男達は満足したのか、マヤを連れて行く。

連れて行かれるマヤは嫌そうな顔をせず、どこかを眺めていた。

大切な物は、命を削ってでも手に入れる。

立ち上がり、男達に石を投げた。

「お前達は大切な物や守る物がない、ただ傷つけるだけで満足する、どうしようもない人間だ」

男達は立ち止まり、私を見る。

「じゃあ、お前の前で楽しむか」

子分達が駆け寄ってくる前に、ありったけの石をぶつけた。

だが、所詮は力と人数の差は歴然としていた。

私は地面に押さえつけられ、マヤのほうを向けさせられる。

「見とけよ」

服を破り、無表情のマヤに口を近づけようとする。

しかし、男の唇は空を向いていた。

「サタンの息子達よ。神は、お前達の悪事をいつでも見ている」

地面に立っているのは、広目の部下である風間だ。

風間は飛び蹴りで男の頬をけると、首の骨まで支障を来たしたらしい。

「神は私に力を与えた。何故ならば、淘汰すべき人間がいるからだ」

驚きのまま、動く事の出来ない子分達を一方的な豪腕によってねじ伏せた。

子分達は暴力によって死んだ。

仕方のない事だ。

自分の耐久性よりも強い暴力を受ければ、死ぬ事だってある。

「神よ。命を奪った行為を許したまえ」

胸の前で十字を切り、短いながらにも黙祷を捧げた、