辿り着いた先は大きな空間であった。
手を加えられていないままの空間。
「行き止まり、かよ」
しかし、どこにも繋がっていない。
信じたくはないところだ。
「残念である。某もまだ全てを繋げる事は出来なんだ」
「この通路、お前が作ったのかよ?」
「左様、陣内殿に頼まれた」
「陣内?」
「陣内蛍殿だ。退魔師の中でも屈強の戦士と言われている」
親父か。
独身だった頃の苗字は知らなかったので戸惑ったが、頼んだのならば通路を知っていたのも頷ける。
しかし、何故通路を作ったのか。
「陣内殿は素晴らしい。地下通路で海を越え日本に辿り着く寸法であるな」
どれだけ頓珍漢な奴なんだ。
他人から見れば、俺もコイツも頓珍漢である事には変わりないだろうがな。
しかし、この低さで地下を掘り進んで海に出たとするなら、溺死するのがいいところだ。
それに、何年かけるつもりだよ。
海の事を千歩譲ったとして、どっち道、辿り着く前にジジイになって死ぬぞ。
本当のところはどうなのか。
親父の事だから、妖魔にとって悪い話ではないような気がする。
一方的に殺戮を行うという思考はないだろうし、何より郁乃母さんと結婚した男だしな。
「行き止まり、か」
このまま立ち止まっている場合でもないのだが。
後ろに戻る事も出来ない。
「くそ」
その時、空間の壁にヒビが入った。
手を加えられていないままの空間。
「行き止まり、かよ」
しかし、どこにも繋がっていない。
信じたくはないところだ。
「残念である。某もまだ全てを繋げる事は出来なんだ」
「この通路、お前が作ったのかよ?」
「左様、陣内殿に頼まれた」
「陣内?」
「陣内蛍殿だ。退魔師の中でも屈強の戦士と言われている」
親父か。
独身だった頃の苗字は知らなかったので戸惑ったが、頼んだのならば通路を知っていたのも頷ける。
しかし、何故通路を作ったのか。
「陣内殿は素晴らしい。地下通路で海を越え日本に辿り着く寸法であるな」
どれだけ頓珍漢な奴なんだ。
他人から見れば、俺もコイツも頓珍漢である事には変わりないだろうがな。
しかし、この低さで地下を掘り進んで海に出たとするなら、溺死するのがいいところだ。
それに、何年かけるつもりだよ。
海の事を千歩譲ったとして、どっち道、辿り着く前にジジイになって死ぬぞ。
本当のところはどうなのか。
親父の事だから、妖魔にとって悪い話ではないような気がする。
一方的に殺戮を行うという思考はないだろうし、何より郁乃母さんと結婚した男だしな。
「行き止まり、か」
このまま立ち止まっている場合でもないのだが。
後ろに戻る事も出来ない。
「くそ」
その時、空間の壁にヒビが入った。

