俺は暗闇の中を逃げていた。

怖い。

後ろから、何かから追ってくるような気がしてならない。

必死に走った。

走った先に一つの光を見つける。

これで、安心できると思った。

光の下に辿り着いて、中腰になると人の靴が視界に映る。

上を見上げると、そこには忌み嫌う者が大きな剣を抱えていた。

忌み嫌う者の逆方向に逃げようとした。

でも、向いた先には本来の姿の妖魔達がじわじわと寄ってきている。

その中の見覚えのある妖魔から発せられた蔓が足に巻きつく。

俺はこかされると、忌み嫌う者が上から見下ろす。

奴は剣を今にも振り下ろそうとしている。

全てが悪夢だった。

怖くて、怖くて、怖すぎて、必死に叫んだ。