俺の生き方は?と聞かれたら、流されていく生き方だと答える以外、出来ない。

いつから変わったかなど言ったところで、意味はない。

人は少なからずとも変わるものだ。

酷い変わりようかもしれないけどな。

だが、目的を終える事は出来ない。

大切な人との約束だから、果たすまでは自分が変わろうとも生きるんだ。

「ふう」

布団の上で情事の後の余韻を感じているところだ。

「一期一会っていうのは、こういう事を言うのかね?」

裸のままのカメリアは、天井を見上げながら聞いてくる。

言っておくが、チェリーとは別の部屋にいる。

「難しい言葉を知ってるな」

「お兄さんは、私に学がないって言いたいのかい?」

「感心しただけさ」

一期一会がどういうものか頭の中で思い出す。

「でもまあ、何度もある事じゃないな」

「そうさね」

しかし、カメリアは何で俺と寝たのか。

答えを聞く事は無粋になるかもしれないので、推測してみよう。

カメリアにとって、胸がときめく対象だったからか?

一週間そこらでありえる話か?

俺はチェリーに優しくしていただけだぞ。

だったら、ひとめぼれか?

良い面とは言われたけど、普通だと思うぞ。

後は、欲求不満とか?

可能性とはしては一番ありうる話だ。

カメリアも女だからこそ、モヤモヤしたモノが湧いてくる事もあるだろう。

なら、俺である必要はあるのだろうか?

村人とすれば、後に尾を引く事となる。

そこで、後腐れない旅人の俺と寝た。

うーん、大体は出揃ったけど、他にもあるかもしれない。