しばらく、お互いの手を握っていた。
それが恋人同士の愛のある行動ではない事は確かだ。
ただ、別の愛があり、癒しがある。
俺にとっては、痛いほどに十分だった。
「カメリアの旦那さんは、どんな人だった?」
「ちゃんと家族のために働く、真面目な人だったよ」
「いい人だったんだな」
「そうさね」
カメリアはコップの中の酒を見つめていた。
「でも、何でそんな人が家をずっと開ける事になったんだ?」
「大事な用があったんさ」
「家族を置いて、か?」
「そうさ」
本人は自分の事に気付いているんだろうか。
俺から見れば、寂しげな顔をしているように見えた。
「いいのか?」
「彼が何をやりたかったか解らないんじゃ、良いも悪いも判断しようがない」
「違う、カメリア自身の気持ちはどうなんだって事だよ?」
「さて、どうだろうねえ」
「誤魔化さないでくれよ」
「そう見えるかい?」
「俺に、あれだけはっきりとした助言を出した人が、自分の事を解らないなんてあるかよ」
「はは、他人のほうがよく見えるのかねえ」
コップを置いて、カメリアのエメラルドグリーンの瞳が俺の瞳を射る。
「お兄さんは、嘘つきな女は嫌いかい?」
身体が硬直したように動かない。
「何を?」
「信用してくれなくても、恨んでくれてもいいよ」
俺はカメリアに押し倒されるままに床に横になった。
この時、カメリアが何をしようとしているのか、男ならば解らないはずがなかった。
それが恋人同士の愛のある行動ではない事は確かだ。
ただ、別の愛があり、癒しがある。
俺にとっては、痛いほどに十分だった。
「カメリアの旦那さんは、どんな人だった?」
「ちゃんと家族のために働く、真面目な人だったよ」
「いい人だったんだな」
「そうさね」
カメリアはコップの中の酒を見つめていた。
「でも、何でそんな人が家をずっと開ける事になったんだ?」
「大事な用があったんさ」
「家族を置いて、か?」
「そうさ」
本人は自分の事に気付いているんだろうか。
俺から見れば、寂しげな顔をしているように見えた。
「いいのか?」
「彼が何をやりたかったか解らないんじゃ、良いも悪いも判断しようがない」
「違う、カメリア自身の気持ちはどうなんだって事だよ?」
「さて、どうだろうねえ」
「誤魔化さないでくれよ」
「そう見えるかい?」
「俺に、あれだけはっきりとした助言を出した人が、自分の事を解らないなんてあるかよ」
「はは、他人のほうがよく見えるのかねえ」
コップを置いて、カメリアのエメラルドグリーンの瞳が俺の瞳を射る。
「お兄さんは、嘘つきな女は嫌いかい?」
身体が硬直したように動かない。
「何を?」
「信用してくれなくても、恨んでくれてもいいよ」
俺はカメリアに押し倒されるままに床に横になった。
この時、カメリアが何をしようとしているのか、男ならば解らないはずがなかった。

