根岸はぽつぽつと、あの女性と自分について話し始めた。

再会したときには、彼女はあの仕事をしていたこと。

それを知り、心配になった根岸は、付き纏うように彼女の周りをうろつくようになったこと。

最初は懐かしさから暖かく接してくれた彼女からも、次第に疎ましさを感じるようになったこと。

「一年もストーカーじみたことしてたら、そりゃ、嫌われますよね」

自嘲めいた笑いを片頬に浮かべ、根岸はガードレールに腰掛けた。

「ストーカー、って、お前」

「別に危害を加えようとか、自分のものにしたいとか、そんなんじゃないんです」