慎一の虐めで身も心もボロボロな修司。
そんな日々が続き、いつしか修司は中学三年生になった。

修学旅行のある夜、
修司は友達ができた。


「皆、起きてるか?」


ある一人が、就寝時間を過ぎた時間に皆に話しかけた。
まだ夜の10時だった。

もちろん皆起きている。


「なあ、お前ら童貞いつ捨てた?」


皆が起きてる事を確認し、
本題へと入った。


「『いつ』ってナンだよ。まだ捨てれてねえっての」


「はは、実は俺もまだ。」


言い出したやつも、実はまだ。


なんだ、
皆そうなんだ、と安心していたら、


この部屋のなかで一人だけ、童貞じゃないやつがいた。



「俺、10歳の時」


そう言ったのは、
修司だった。


「10歳!?
10歳で!!???
マジで!????」


そこにいた皆はテンションが上がった。
布団をどけ、修司のもとに近付く。



「相手は??」


興味津々の中学生男子。



「父の恋人…。」


修司がそう言うと、
皆はテンションが最高潮になって叫びだした。


「オヤジの恋人!!!」


「うわっはぁー!!」



「「お前マジ最高!!」」


皆はハモッた。
この後、先生に『うるさい!』とどなられたのは言うまでもない。