お互い言葉少なのまま、部室に到着。 外は日差しが有り余るほど降り注いでいるというのに、この空間はいつも薄暗くてひっそりした雰囲気を醸し出している。 それでも俺はプロの教師。 きちんと予定通り、インターハイ報告会と3年引退の儀式をやり切った。 部員に解散を言い渡した後、俺は2年の牧につかまって、口頭で水泳の指導を行った。 そろそろみんな、帰ったか…? 俺は部室の鍵を閉めようと、ジャージのポケットを探った。