―――迎える朝は麗らかで、訪れる夜は漆黒だった。
携帯もこの空も、同じように繋がっていて。
こんなに近くに住んでいて…。
なのに俺達はもぉ、再び交じり合うことがない。
違う世界に住んでいることを確かめるように、俺は朝に起き、夜に眠る生活に変えた。
相変わらず、嵐からは心配するように電話が掛かって来る。
だけど俺よりも、千里に電話をしてくれと頼んだ。
アイツが今、飯を食ってないことも、
アイツが今、海を眺めていることも、
アイツが今、泣いていることも…。
わかってるはずなのに、俺には何も出来ない。
無情にも、俺なんてお構いなしに毎日が過ぎてゆく。
仕事して、掃除して、洗濯して、飯食って、銀行行って、請求書作って…。
酒も女も、何も要らない。
アイツだけが、ただ欲しかった。
抱いてさえいないのに…
俺のじゃないってわかってるのに…
それでもまだ、縛り付けられる。
ムカついてるはずなのに、全然嫌いになれなくて…。
この二年、どれだけの時間をアイツと過ごしてきたかを、ただ思い知らされるんだ。
全然俺の心から出て行ってくれなくて…
それでもまだ、愛し続けてて…
苦しくて苦しくて、堪らなかった…。
季節はいつの間にか12月になり、海辺のこの街はすっかり冬景色へと変わった。
眺める窓にはツリーの絵はなくて、
腰掛けるソファーにも、キッチンにも、アイツの姿はない。
ただ寒くて…
だけど心の中の方が、もっと寒かった…。
携帯もこの空も、同じように繋がっていて。
こんなに近くに住んでいて…。
なのに俺達はもぉ、再び交じり合うことがない。
違う世界に住んでいることを確かめるように、俺は朝に起き、夜に眠る生活に変えた。
相変わらず、嵐からは心配するように電話が掛かって来る。
だけど俺よりも、千里に電話をしてくれと頼んだ。
アイツが今、飯を食ってないことも、
アイツが今、海を眺めていることも、
アイツが今、泣いていることも…。
わかってるはずなのに、俺には何も出来ない。
無情にも、俺なんてお構いなしに毎日が過ぎてゆく。
仕事して、掃除して、洗濯して、飯食って、銀行行って、請求書作って…。
酒も女も、何も要らない。
アイツだけが、ただ欲しかった。
抱いてさえいないのに…
俺のじゃないってわかってるのに…
それでもまだ、縛り付けられる。
ムカついてるはずなのに、全然嫌いになれなくて…。
この二年、どれだけの時間をアイツと過ごしてきたかを、ただ思い知らされるんだ。
全然俺の心から出て行ってくれなくて…
それでもまだ、愛し続けてて…
苦しくて苦しくて、堪らなかった…。
季節はいつの間にか12月になり、海辺のこの街はすっかり冬景色へと変わった。
眺める窓にはツリーの絵はなくて、
腰掛けるソファーにも、キッチンにも、アイツの姿はない。
ただ寒くて…
だけど心の中の方が、もっと寒かった…。