_残酷すぎるキミ_[短編]




私は日向からスッと目を反らし、反対の方向に体を向けて走り出す。




ただ、ただ日向から少しでも離れられたら、と。





私はいつも思ってた。




女の子が裏庭ですすり泣く時・・





なんでそんなに勇気があるんだろう?って




なんで自分の想いを相手に伝えることが出来るんだろう?って





振られるってわかっておきながら、告白なんてありえない。




私は図書室から見える彼女たちを馬鹿にして笑った。





だけどね、馬鹿にしてたのは本当は…




自分自身になんだ。





自分の気持ちすらはっきりと言えずにうじうじと。




そんな自分を一番馬鹿にしてた。




自分の想いを相手に伝える人を、かっこいいと思ってた…。